賃貸契約の更新時に「次回から家賃が上がります」と告げられて、戸惑った経験はありませんか?
何もしていないのに家賃が上がる理由が分からず、納得できないという人も多いはずです。
この記事では、家賃が上がる理由や、契約更新時にできる交渉術、値上げを防ぐために意識したいポイントを解説します。
家賃が上がる主な理由
家賃は一度決まれば固定と思われがちですが、契約期間満了後は改定の提案が可能とされています。
大家さんや管理会社が家賃を上げる理由は、以下のようなものが考えられます。
1. 近隣相場の上昇
同じエリアの賃料が全体的に上がっている場合、**「相場に合わせた家賃調整」**として値上げされることがあります。
2. 修繕やリフォーム後の価値向上
室内のリフォームや外壁の修繕、宅配ボックスなど設備の追加などがあった場合、付加価値に応じた家賃改定が行われるケースがあります。
3. 税金・物価・コストの上昇
固定資産税や管理費の増加、物価上昇などが理由になることも。
ただし、このようなケースでは借主の納得を得るのが難しいため、交渉次第で据え置きになることも多いです。
4. 長期入居による見直し
家賃が数年以上据え置かれていた場合、「最近の相場に比べて安い」という理由で、更新のタイミングで家賃を見直されることがあります。
家賃を上げるには「正当な理由」が必要
家賃の値上げには、貸主側に「正当な理由」があることが求められます。
賃貸借契約は「借地借家法」で保護されており、一方的な不当な値上げ要求は認められません。
そのため、以下のような対応が取られるのが一般的です。
- 契約更新時に書面や通知で新家賃を提示
- 入居者の同意があれば値上げ確定
- 同意できない場合は、交渉・話し合いの場を設ける
契約更新時の交渉術
値上げ通知を受けたときに、「仕方ない」と受け入れる前に、以下のような交渉も可能です。
1. 相場を調べて反論する
SUUMO・HOME’Sなどで近隣の家賃相場をチェック。
同条件の物件と比べて高い場合は、据え置きや減額の根拠になります。
2. 「長期入居」「きれいに使っている」ことをアピール
- 退去リスクが低いこと
- 修繕費がかかりにくいこと
こうしたメリットを提示することで、値上げを回避できる場合があります。
3. 段階的な値上げを提案
「一気に5,000円上げるのは負担が大きいので、2,000円だけ…」など
借主側から条件を提示して交渉の余地をつくる方法もあります。
4. 更新そのものを見送る交渉
- 「更新しないで新しい物件に引っ越すかも」と伝えると、貸主側が譲歩するケースも
- ただし、本当に引っ越す覚悟がある場合のみおすすめ
家賃値上げを防ぐためのポイント
普段から良好な関係を保つ
- トラブルを起こさない
- 支払い遅延をしない
- 丁寧に部屋を使っている印象を持ってもらう
日頃の信頼関係が、交渉のしやすさに直結します。
契約書をしっかり確認する
契約書に「更新時に賃料改定の可能性あり」と書かれている場合でも、事前の説明や同意なしに値上げはできません。
通知が来た際には、内容と金額、根拠を明確にしてもらうように伝えましょう。
まとめ
家賃が上がる理由には、相場の変化・設備の充実・管理コストの増加などが考えられますが、
一方的に値上げされるわけではなく、契約更新時には交渉の余地があります。
「相場と比較する」「きれいに使っていることを伝える」「冷静に交渉する」ことで、家賃の据え置きや減額も実現できる可能性があります。
納得のいく契約を続けるために、家賃は交渉できるものであると知っておきましょう。
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