「マイホームを買うのが当たり前」だった時代とは違い、最近は「ずっと賃貸でもいいのでは?」と考える人も増えています。
この記事では、一生賃貸で暮らす場合のメリットとデメリット(特に老後のリスク)をバランスよく比較し、あなたに合った選択を考えるヒントをお届けします。
一生賃貸のメリット
1. ライフスタイルに合わせて住み替えできる
- 転勤や結婚、子育て、老後などライフステージごとに引っ越しができる
- 災害やご近所トラブルのリスクがあっても柔軟に対応可能
2. 固定資産税・修繕費が不要
- 持ち家のように高額なリフォーム代や税金、維持管理費がかからない
- 家の老朽化による出費を心配しなくていい
3. 資産運用や貯金にお金を回せる
- 住宅ローンを組まずに済むぶん、生活費や投資、趣味に使えるお金が増える
- 急な支出にも対応しやすい
4. 災害リスクに強い
- 地震や水害で家が被災しても、損害の負担が少ない
- 賃貸なら仮住まいや引っ越しもしやすい
一生賃貸のデメリットと老後のリスク
1. 家賃を一生払い続ける必要がある
- 老後に年金収入だけで家賃を払い続けるのは負担になる可能性
- 一般的な65歳以降の年金生活では、月6〜8万円の家賃も重く感じることがある
2. 高齢者は入居審査が通りにくくなる
- 「収入が少ない」「孤独死リスク」などの理由で、高齢者の入居を断る物件もある
- 保証人を求められたり、家族の同意が必要になるケースも
3. リフォームやカスタマイズができない
- 経年劣化しても、自分の判断で自由に改修できない
- バリアフリー化なども物件によっては不可
4. 将来の家賃上昇リスク
- インフレや地価上昇、人気エリアの再開発で家賃が上がる可能性も
- 住み続けたくても、家賃が負担になって住み替えを迫られることもある
一生賃貸は「現役時代の準備」がカギ
将来の家賃負担や入居ハードルを見越して、現役世代のうちに以下のような準備をしておくと安心です。
◯老後の家賃対策
- 家賃補助のある公的住宅(UR賃貸・高齢者住宅)をリサーチ
- リタイア前に家賃の安い物件へ引っ越す計画を立てる
- 家賃+生活費を見越した老後資金の確保が重要
◯高齢者入居に備える
- 早めに保証会社の利用経験を積んでおく
- 家族と住まいや保証人について相談しておく
- 地域包括支援センターなど、高齢者支援制度を把握しておく
一生賃貸が「あり」な人とは?
- ライフスタイルが変わりやすく、住み替えを前提にしている
- 持ち家よりも資産の柔軟性・自由度を重視したい
- 老後に備えた貯蓄・生活設計がしっかりできる人
まとめ
一生賃貸という選択は、自由度が高くコストも明確な一方で、
老後の家賃負担・入居制限といった将来的な不安もある選択です。
「家を持たない不安」ではなく、家を持たずにどう安心して暮らすかを考えることで、賃貸でも十分に快適な人生を送ることは可能です。
人生の優先順位に合わせて、「今」と「老後」の両方を見据えた住まい選びをしましょう。
コメント